レーザープリンタの仕組みとメンテナンス方法

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レーザープリンタをオフィスに置いている企業は多いことでしょう。また、レーザープリンタを使用する家庭も少なくありません。しかし、使用しているとどうしてもメンテナンスが必要になるもの。それでは、レーザープリンタとはどのようにメンテナンスをしたら良いのでしょうか。レーザープリンタの仕組みを理解することで、より正しいメンテナンス方法が分かるものです。

レーザープリンタの構造

レーザープリンタの構造を簡単に説明すると、ドラムと呼ばれる部分にトナーという粉状のインクを載せて、トナーを用紙に押し付けることで印刷を行います。その流れをさらに具体的に見ていきましょう。

まずレーザープリンタの内部には感光体ドラムと呼ばれる部分があり、ここに静電気を帯びさせます。そして帯電された感光体ドラムに印刷する文字や絵の形にレーザービームを照射するのです。これは露光と呼ばれています。この過程でレーザービームを使用することから「レーザープリンタ」と呼ばれているのです。

レーザービームが照射された部分は電圧が下がりますが、そちらにトナーを近づけると感光体ドラムにトナーが移動します。さらに感光体ドラムを用紙に密着させるとトナーが用紙に移動するのです。

そして、用紙に移動したトナーに圧力と熱をかけることで、用紙にトナーを定着させます。この部分は定着ユニットと呼ばれており、アイロンと同じような仕組みと考えましょう。これで印刷が完了します。プリントアウトしたばかりの用紙は温かくなっていますが、これは定着ユニットの熱によるものなのです。

モノクロレーザープリンタの印刷する仕組み

レーザープリンタにはモノクロとカラーがありますが、モノクロレーザープリンタはどういった仕組みになっているのでしょうか。

モノクロレーザープリンタは帯電させたドラムに、レーザービームによって印刷する文字を露光させます。そして、露光させた部分にトナーを現像して、用紙のトナーを転写するのです。最後に熱と圧力でトナーを定着させることで印刷が出来ます。

モノクロレーザープリンタはその名前が示す通り、モノクロでの印刷しか出来ません。しかし、1ページ単位での印刷が可能ですので、非常にスピーディーに仕上げることが出来るのです。特にビジネスシーンでは会議資料の印刷などで使用されていますが、膨大な枚数を印刷する必要もあるでしょう。そうした場合にもレーザープリンタであれば対応が可能です。さらに、レーザープリンタはスピーディーでありながら滲みの少ない印刷が出来ます。これらの理由から、レーザープリンタは主にビジネスシーンにおいて使用されているのです。

カラーレーザープリンタの印刷する仕組み

レーザープリンタにはカラー印刷が出来るタイプもあります。カラーレーザープリンタには主にロータリー式とタンデム式の二種類が存在しています。

まず、ロータリー式とはどういった仕組みなのでしょうか。ロータリー式のカラーレーザープリンタの仕組みはモノクロとほぼ同じものとなっていますが、カラーで印刷をするには、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色を使用する必要があります。ロータリー式では1色ごとの印刷しか出来ませんので、工程を4回繰り返す必要があるのです。そのため、モノクロレーザープリンタの4倍の時間がかかってしまいます。

一方、カラー印刷をモノクロと同様のスピードで実現しているのが、タンデム式カラープリンタです。タンデム式では4色それぞれの色のドラムが並べられており、4色の印刷を同時に行うため、モノクロレーザープリンターと変わらない速さで印刷出来るのです。

レーザープリンターのメンテナンス方法

レーザープリンターはトナーを定着させることで印刷を行いますが、トナーは粉末のインクなので少なくなったらカートリッジを入れ替える必要があります。またレーザープリンターには欠かせないドラムも消耗品です。ドラムは印刷する度に摩耗したり、わずかな傷がつくため、どうしても交換が必要なのです。ドラムの交換時期が近づくとプリンターが通知してくれるので、そのタイミングで交換をしましょう。

またドラムの印字可能枚数は、メーカーごとに仕様枚数が決まっていますが、その枚数まで使用しなかったとしても開封した時点で劣化していきます。1年ほどで使えなくなってしまうので、使用頻度が少なかったとしても1年経過したドラムは交換するようにしましょう。

さらに、消耗品の交換に加えて、清掃も大事なメンテナンスのひとつです。特に定着ユニットが汚れると印刷不良の原因となります。プリンタ内部の清掃方法はメーカーや機種によって異なるので詳しくはマニュアルやメーカーのWebサイトを参照してください。また、プリンタ外部の汚れを拭き掃除する際には必ず電源を切ってから行うようにしましょう。

レーザープリンタは、ドラムに付着させたトナーを用紙に定着させることで印刷を行います。このドラムやトナーは消耗品であるため定期的な交換が求められます。そして印刷のクオリティを維持するにはクリーニングも欠かせません。適切なメンテナンスをして、必要なときに印刷ができるように備えておきましょう。

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