世界品質基準「STMC」に合格したリサイクルトナーが安心な理由

stmc

トナーを安く購入しようと思うなら、リサイクルトナーという選択肢があります。しかしリサイクルトナーはその品質や信頼性が十分あるのかどうか、そこが心配なところです。世界品質基準のSTMCに合格したトナーなら、品質が保たれているので、安心して使うことが出来ます。

STMCとは

STMCは、Standardized Test Methods Committeeの略であり、リサイクルトナーの品質基準やテスト方法をまとめています。JISなど工業製品向けの規格設定が有名ですが、そのリサイクルトナー版だと思ってもらえばいいでしょう。リサイクルトナーのガイドラインを設定しているのはSTMCのみであり、JISなどにはガイドラインがありません。

そうしてSTMCに沿った各種試験機器を備え、品質チェックを行い合格したリサイクルトナー工場にのみSTMC認定がくだされ、固有IDが発行されます。そのIDが印刷された確認マークを製品パッケージに貼ることが出来ます。つまりはリサイクルトナーの製品パッケージを見れば、STMC基準になっているかどうかわかるのです。

アメリカの一般的な製品規格「ASTM」

STMCはASTMという団体の定めた品質基準です。ASTMは、American Society For Testing&Materialsの略であり、現在はASTM Internationalという名前に変わっています。もともと1989年に鉄道のレールを製造するための、鋼の規格を制定したのが、この機関の始まりです。

世界最大の非営利民間国際規格機関であり、工業材料規格と試験法規格を主に定めています。この規格の制定には150カ国30,000人以上のメンバーが参加しており、ASTMは任意規格でありながら、世界75カ国で基準となる規格として採用されており、国際的に広く普及しています。

STMCに合格するための厳しい条件

STMCに合格するためには、以下の試験結果で基準を満たす必要があります。

印字寿命試験

A4用紙を100%として、トナーの使用割合を5%にして印刷テストをします。そしてSTMC制定のテストパターンで印刷し、何枚印刷できるか確認します。

落下試験

商品を梱包して、6つの面すべてと頂点1つ、さらに3辺の落下試験を行います。それぞれトナーが漏れたり、破損したりしていないかを確認し、もし異常が認められた場合は梱包の方法を検討し直して再度テストします。

その他にも、振動試験、さらには分解クリーニング、トナー充填方法なども細かく定められています。これらの定められた方法でリサイクルトナーを製造し、また定められた試験を行い合格しなければ、STMCは取得できないのです。ちなみにSTMCを取得しているのは、全世界で150社ほどしかありません。

リサイクルトナーの品質をはかるその他の基準

リサイクルトナーの品質をはかる基準としては、STMC以外に以下のようなものもあります。企業が品質管理を行い製品を製造しているかは、以下にご紹介するISO9001やISO14001を導入しているかどうかも、目安となるでしょう。これらの基準でどれぐらい品質などに注意を払って製造しているかがわかります。基準の認定を受けているかどうかは企業のホームページなどで確かめられます。

ISO14001(環境)

環境マネジメントであり、経営方針の中に環境方針を取り入れ、その方針に基づいて企業活動を行い、製品やサービスにおいての環境に対する負荷を減らしているかという基準です。この環境マネジメントシステムを構築したら、自社宣言と外部機関による評価を行い、外部機関では審査をし、適合している場合には登録証書が発行されます。この規格の認証は形骸化を防ぐために、毎年更新しなければなりません。

ISO9001(品質)

品質マネジメントシステムに関する規格の総称です。品質に関する規格であり、製品やサービスの品質管理や仕組みを作り、製品の質やサービスの向上を図っているかをチェックしています。世界中でもっとも多く利用される国際規格であり、英国の品質マネジメントシステムを元に作られました。

E&Qマーク

こちらはリサイクルトナー独自の規格であり、日本カートリッジリサイクル工業会が制定した環境と品質に関する基準です。環境管理基準24項目品質管理基準9項目からなり、これらの審査を受け合格すると認定を受けます。認定を受けると、E&Qマークのラベルを製品に貼ることが出来ます。

いかがでしょうか?リサイクルトナーの品質規格は、有名なものとしてはSTMCがあり、その他ISOやE&Qマークなどはリサイクルトナーの品質が高いかどうかを知る、1つの基準になります。どのようなプロセスを経て製造されているかわかりにくいリサイクルトナーですが、これらの品質規格を製品パッケージで確かめれば、購入するときの1つの基準とでき、安心して購入できるでしょう。

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